hilowmy’s diary

のんびり日常の事。Twitter:hilowmy_ , Instagram:763_ , hilowmy , note:763 国内最大手の化学メーカーが作る先端素材を用いた清純水製造装置のプロモーションなどを、大手企業と組んでます。

声かけ写真展に行って、観た感想

【追加:2022/06/18】

有志の方が分かりやすいまとめサイトを制作されました。PDF配布もあります。是非、ご覧になって下さい。

https://sites.google.com/view/koekakephoto-matome/homef:id:hilowmy:20220622033539j:image【追加:2022/06/14】

前のエントリーで開催場所に行き着くまでの顛末を書きました。

主催者は、「見もせず批判をする人たちが多い」と、何度も何度も言っていました。
私も、その通りだと思います。
なので、入場料を払って見てきました。
主催者の方からたくさん話を伺うことができましたが、私は一切批判はしていませんし、ましてや妨害行為まがいのこともしていません。
一般客としてお金を払い、写真を観て、気になったところを伺ってきた。 それだけです。
ここではじめて、写真展を観た感想と、考えたことを書きます。

まずは、感想から。
主催者は、「銀塩プリントには手を抜かないようにしています。デジタルでも銀塩プリントに拘っている」とおっしゃっていました。
たしかに、印刷には拘っていたと思うし、印刷する解像度もかなり高いな、と素直に思いました。
銀塩写真銀塩プリント)とは

また私が見た限りでは、過去の開催時にあったと言われる「女児の下着が見える写真」はありせんでした。
もちろん、ネットで言われているような「写真の物販」も、私が見る限りではありませんでした。
ただ、写真展を観て私の心に浮かんだ感想を正直に書けば、「親戚が撮った子どもらのスナップ写真」でした。

写真(というか、アート)をよく見られる方々であればわかっていただけると思います。
私もよく写真展に行ってプロの方々が撮られた写真を見るのですが、ハッと鬼気迫るものを感じることがよくあります。
「プロの写真家」と言われる方々はそれこそ命を削るように写真を撮っていきます。
この写真展では、どうしてもそのような迫りくる「何か」を感じることができませんでした。
もちろん、数少ない例外はあります。数は少ないながら、 ハッとする写真もありました。
でも、大多数は素人が撮った写真、たとえるなら「親戚の家で見せられた親族の古い写真」、そんなイメージです。
親戚が撮った子供の運動会や、学校の写真サークルのノリとおもわしき写真があるだけでした。
そして年代が下るほど、目線がレンズにない写真や望遠レンズで狙ったような写真が増えてきました。

テーマ性もなく雑駁に集められた写真(ほとんどは女児)。 気遣われることなく展示されている写真。
展示されている写真も、丁寧に管理されずに使い回されているようにしかみえませんでした。
残念ながら、私には主催者が主張する「あの頃はよかった」は、写真を見ても伝わってきませんでした。

ここからは、考えたことを書き留めます。
言いたいことがまとまるとは思えませんので、単なる戯言と思ってください。

不思議に思ったのは、声をかけた相手がほぼ女児ばかりということです。
説明をしてくださった方は、アラーキー荒木経惟)の「さっちん」という写真集を「声掛け写真展のルーツ」のように語っておられました。
ん?さっちんは、男の子ですよね? なんで魅力的な「悪ガキ」の写真がないの?
女の子を尊い思う人がたくさんいるように、悪ガキにノスタルジーと共感を持つ人もたくさんいると思います。
「声掛け写真展」のコンセプトからは、被写体をほぼ女児に限定する意図が分かりませんでした。

主催者によると、「30年前にあったひとつの写真文化」として、「声掛け」があったのだそうです。
私が調べた限りでは、このような主張は主催者の方だけがされています。
ぜひ、このような「写真文化」があったことを示す文献を教えていただきたいと思います。

「写真の販売はいろんなところで、怒られるので販売は今回はしていないんですよ。怒られないように、怒られないようにやっている」とも言っていました。
なぜ?と問いたい。
自分が行うアートの表現の自由を蹂躙されていると考えるなら、なぜそれに対して怒らないんだろう?
アートが世の中の「常識」と軋轢を生むなんてことは、よくあることです。
最近では市民権を得ているようですが、「アニメ」はその最たるものでした。
自分が何かを信じて、そのために行動する(=写真展を開催する)なら、あなたの正義を貫けばいいと思います。
しかし、聞く言葉は「なんか、やっぱりだめなんですよねー」という言葉ばかりです。
あなた達は被害者なのですか?

信念をもって、自らの作品を発表しようとする。 しかし、その表現が認められない。
そのとき、あなた達が思う感情は「被害者」としての感情なのですか?

写真展を開催するたびに、開催場所が減っていくと主催者から聞きました。
それは、何故なのでしょうか。
あなた達を妨害する「敵」のせいでしょうか?
テーマ性も乏しく、被写体や作品本体に対する愛も伝わらない、そんな”会”だから、などというオチにはならないことを祈ります。

今回の写真展は、4回目と聞きました。
回を重ねる毎に理解者が増え、開催者たちも場慣れするのでより充実していく、という話はよく聞きます。
もっとも成功している例は、あの「コミックマーケットコミケ)」だと思います。
しかし、この写真展に関しては過去の開催から何かを学んだのでしょうか?
最後には、オープンな形での告知もできなくなってしまいました。
やっと、「開催した」と言う体裁を急ぎ整えたようにしか、私には見えませんでした。

これは提案です。
違法性がなく真っ当な写真展であると胸を張って言えるなら、自分たちは表現行為が妨害をされていることを、逆に警察に相談すればよいのではありませんか?


この写真展では、面識のない大人の男性が、保護者の同意なく本人(多くは女児)の了解のみにて撮影をする事に対する批判を目にします。


弁護士なり警察なり、こういったことに詳しい専門家に相談すれば、すっきりすることも多いのではないでしょうか。
私は、自分で考えてもわかりませんので、府警に聞きに行きました。 一部まとめられていますので、ご存じの方も多いと思います。
基本的に、警察は民事不介入の立場ですので、実際にトラブルが起きない限り介入することはないそうです。
ただ、かなり「懸念」をしめし、成り行きを注視していることはおっしゃっていました。

「反対派」を自認する皆さまにもお願いがあります。
表現の自由」は、民主主義国家においては最も重いものの一つです。
警察という公的権力が介入するためには、それなりの理由が必要です。たとえば、明らかに法に違反している「証拠」とか、です。
「気に入らない」と通報するだけで警察が介入する世界は、私たちが望む世界でしょうか?
同じ矛先が、あなたやあなたの大事な人たちに向けられる可能性だってあるのです。
公的権力によりすべてを解決することには限界があると思います。
今回も、ただ「声かけ写真展を潰す」と言う流れではなく、今後「知らない大人から(性別問わず)声をかけられて写真を撮られる」ことがないような、そのようなリアルな社会活動として世の中に訴えていくほうが有意義ではありませんか?

その上で、自分の住んでいる地区で開催されたく無いと思われるなら、「行動」をしてください。ネットでいくら「意見を表明」しても、リアルな社会に届くには時間も労力もかかりすぎます。
ネットでの言葉は直ぐに反映されません。リアルでの皆々様の意識の方が反映されやすいです。ご家庭、地域住民、保護者、学校、PTAなどリアルな活動が大事です。
子どもが望まない写真を撮られる事を危惧するならば、お子さまとよく相談し合うことも良いと思います。
知らない大人についていかない、だけでは無く、知らない大人に写真撮っても良い?って聞かれても写真を撮らせたらダメだよ、など。


最後に。
主催者は言っておられた。
次はどこでやれるか?
前は東京でやった。 横浜では合同で出店したけれど、最終日に運営側から展示をやめるように言われた。
無審査の出店でもダメ。
何とか大阪で開催ができたけれど、次はどこでやれるだろう。
実は、いま大赤字なんですよ・・・。

そう、逆に言えば、正式に貸してくれる展示会やギャラリー、古民家などの家主様はもう何処も誰も居ないと言う事です。
何より、所轄の警察官が違法性がないか確認しに行くような写真展に、誰が正式に場所を貸すでしょうか?
いま、開催者は「大阪で開催完走やったー!」と喜んでおられる事でしょう。
おめでとうございます。
しかし、あれだけ熱意を持って開催した写真展で、何が残りましたか?
最後には、開催する事だけが目的となっていませんでしたか?
皆さんに向けられた、「誤解」や「いわれなき中傷」は、結局そのまま残ってしまいました。
今後継続するためには、これらネガティヴな印象の払しょくが必要だったはずです。
そのためには、「作品」と写真展の「メッセージ」が必要でした。
主催者のメッセージは熱く聞くことはできました。しかし、そこにある「作品」は、主催者のメッセージとは違うところにあるようにしか見えませんでした。
これでは、「写真展の内容できちんとメッセージを発信する」という、誤解を解くための最後のチャンスを失ったと思います。

「前は小学校に校庭開放と言うのがあって、誰でも学校に入れたんです。今は、受付で名前を書かないと中に入れないんですよね」とも言っていました。
私はトータルで6年ほどPTAをしていたので分かるのですが、校庭開放をしていたころに不審者が多かったこと、多かったこと。
その結果、今では近所の方々も運動会ですら、簡単には参加出来ません。
「自分たちは不審者じゃない」と仰られると思います。もちろんです。
でも、「声をかけて写真を撮る」等の行為で周りに不安を与えた方々も、確かにいたのです。
その結果、校庭開放は無くなりました。
その事実は、きちんと受け止めていただきたいと思います。

 

以上です。

f:id:hilowmy:20190722233950j:imagef:id:hilowmy:20190722234002j:image

f:id:hilowmy:20190724023701j:image

※全体の写真は、主催者や写真展に参加された方がTwitterに掲載しているので私は掲載しません。

※この画像は参考資料として置いてあった物です。

※主催者のホームページ/Twitter

「声かけ写真展」

https://www.koekakephoto.net/

https://twitter.com/KoekakePhoto

 

※7月28日(日) 追加

前のエントリーで開催場所に行き着くまでの顛末の文中にも書いていますが、入場料は千円です。

http://hilowmy.hatenablog.com/entry/2019/07/19/222405

 

※写真展にあった書籍等の参考URL

 

人工地獄現代アートと観客の政治学https://www.amazon.co.jp/dp/4845915758/ref=cm_sw_r_cp_api_i_IvSnDbBRK6AWY


少女が可愛く見える服(クライ・ムキのたった一日ソーイング)https://www.amazon.co.jp/dp/4308004497/ref=cm_sw_r_cp_api_i_iwSnDbH7S8K8M


実話BUNKAタブー2019年2月号https://www.amazon.co.jp/dp/B07JYQTL87/ref=cm_sw_r_cp_api_i_.kTnDbRWNJB4G

https://twitter.com/bunka_taboo/status/1074272841837600768?s=21

https://twitter.com/bunka_taboo/status/1151857739888414721?s=21


〈新装改訂版〉世界美少女図鑑 アジア編〈Ⅰ〉 タイ・黄金の三角地帯https://www.amazon.co.jp/dp/B07FQJVPM5/ref=cm_sw_r_cp_api_i_bmTnDbW8NHEFK


さっちん(フォト・ミュゼ)https://www.amazon.co.jp/dp/4106024055/ref=cm_sw_r_cp_api_i_UESnDbN7HX338

 

天才アラーキー伝説のデビュー作!1964年太陽賞受賞し、雑誌発表後ネガが紛失。写真集になることなく消えた幻の『オリジナル版 さっちん』が半世紀を経て甦る | 河出書房新社のプレスリリース

https://www.google.co.jp/amp/s/prtimes.jp/main/html/rd/amp/p/000000069.000012754.html

 

***

 

*声かけ写真展について疑問を持つべきとコメントをうけたので、念のため活動記録のURLを置いておきます。(追加日:2019/09/01)

私にはこれ以上の疑問に対する行動は無理です。

 

http://hilowmy.hatenablog.com/entry/2019/07/17/211524

声かけ写真展について相談に行った話(1)

http://hilowmy.hatenablog.com/entry/2019/07/17/214942

声かけ写真展について相談に行った話(2)

http://hilowmy.hatenablog.com/entry/2019/07/17/215336

声かけ写真展について相談に行った話(3)

http://hilowmy.hatenablog.com/entry/2019/07/17/220908

声かけ写真展について相談に行った後の私の考え

http://hilowmy.hatenablog.com/entry/2019/07/17/220908

声かけ写真展に行ってみた

http://hilowmy.hatenablog.com/entry/2019/07/19/222405